こんにちは。春の暖かい日差しが心地よい日々が続いてますね。大阪で有名な「桜の通り抜け」に行きました。文字通り様々な種類の桜を楽しみながら造幣局の脇を通り抜けるお酒もお団子もないお花見ですが、春を堪能できました。皆さんは花見を楽しまれましたか?
まず最初に、お礼とお詫びを一つずつ申し上げます。お礼は、3月末に名古屋大学で行われた『化学オーケストラ定期演奏会』に参加された皆様、聴きにいらしてくださった皆々様、誠にありがとうございました。私にとって化学オーケストラさんとは初めての本番で、名古屋での音楽活動も初めて、学会でのコンサートも勿論初めてと、初めて尽くしのコンサートでした。練習を重ねるごとに、だんだん聴き合える様になって、歌心を合わせられるようになって、本番では皆さんの力が力強く!一つに結集していたように思います。さらにこれからの発展が楽しみなオーケストラだと思います。
お詫びはホームページについてです。毎月読んで下さっている皆様、4月の更新をしないまま5月を迎えてしまい申し訳ありませんでした。名古屋での本番のあと、個人的にいろいろなことが起こり、なかなか文章を書けずにおりました。ご心配をおかけしました。5月から、また心機一転、また新たな気持ちで、このホームページで皆様にご報告できるよう、邁進してまいりたいと思います。
音楽を離れた話題をひとつ。上の写真は、先月撮った南紀白浜アドベンチャーワールドでのライオンの赤ちゃんとのツーショットです。テレビCMでライオンと触れ合える!?と知って即座に「行こう!」と決めました。生後1か月で多くの人に囲まれて毎日お仕事なんて・・・少し可哀そうかなとも思ったのですが、当のライオンの赤ちゃんは興味津々にちょこまかと動いて実に愛嬌たっぷり、数年後にはあの恐ろしい顔つきのライオンになるとは想像もつかない・・・そのかわいらしさに癒されてしまいました。
最後にまじめな話題を一つ。現役最高齢の89歳の人間国宝竹本住大夫さんの引退公演となる国立文楽劇場の「菅原伝授手習鑑」を観劇することができました。住大夫さんが語られた「桜丸切腹の段」は特に印象深いものでした。毅然と死と向き合う桜丸、息子の覚悟を受け止める父親、悲痛な妻それぞれの心情を、余計な表現は一切しない、無欲で丁寧な語りから、不思議なほど内に秘めた情の強さ、深さがジンジンと伝わってくる。人形遣いの巧みさと相まって知らず知らず涙がこぼれてきました。
「絶対に百点満点の芸はできません。基本に忠実に素直に語っていたら、そこに何かが出てきて、その何かがお客様に伝わって、泣いたり笑たりしてくれはる。」
68年の舞台を務められた方だからこその含蓄深い言葉だと思います。40歳を前に自分の中の理想と比べたり、若い世代の活躍に焦りを感じてしまう生意気な自分がいます。安易な欲をかかず、けっして慢心することなく、一つ一つの機会を大切に、楽譜に込められた「音楽」に忠実に向き合っていこうと決意を新たにしました。